ロードバイクの歴史
1900年代~1930年代
ロードバイクの起源は、現在から100年以上も遡った1900年台頃と言われています。
当時はトラックレースに使用するピストレーサーとほぼ同じ構造だったようです。
ピストレーサーをご存知ない方のために簡単に説明をすると、ピストレーサーはいわゆるトラック競技に使用する自転車で、ロードバイクとの共通点も多いのですが、変速機を持たずに固定ギヤが使用されていることと、基本的にブレーキが無いことが特徴的な自転車です。
日本では、このピストレーサーをベースとしたノーブレーキピストで公道を走ることは禁止されており、道路交通法違反で検挙される対象となるので、注意が必要です。
1910年代には、ピストレーサーのようなセミドロップハンドルに近いハンドルから、現在のハンドル形状に近いドロップハンドルが開発され、左右で歯数の違うダブルコグ式のギヤが使用されるようになり、変速機も登場し始めました。
これにより、アップダウンのあるロードにもある程度対応可能となりましたが、ツール・ド・フランスではまだ変速機の使用は認められていませんでした。
1930年代頃には、現在では一般的に使われるようになったマースバー(シャローバー)が使用され始め、1937年のツール・ド・フランスから変速機の使用が認められるようになりました。
その後、第二次世界大戦により、技術開発が一時中断してしまうこととなり、ツール・ド・フランスも中断してしまうこととなります。
1940年代~1960年代
1945年に第二次世界大戦が終戦を迎え、1947年からツール・ド・フランスが再開されると、ロードバイクの技術開発も再開されることとなり、技術革新が著しくなってきます。
これまではフロントがシングルでリア3速が一般だった変速機が、フロントにも取り付けられ、ダブルギアとなりました。
また、現在はアルミ製が主流(高級モデルを中心に、カーボン製も使用されていますが)のリムも、この時代にようやく木製から金属製へと変わってきました。
1970年代~1990年代
1970年代に入ると、ロードバイク業界はかつて無いほどに一気に活発化し、自転車を構成する主要な部品をまとめた「コンポーネント」の概念も誕生することとなります。
イタリアのカンパニョーロや日本のシマノが、それぞれ当時最先端の技術を使ってコンポーネントの開発を行い、1978年には現在主流となっているスプロケットをシマノが開発・実用化しました。
1980年代以降には、新素材の開発による軽量化や、操作性の向上など、新しい技術を取り入れることにより、更に開発が進み、現在のロードバイクへとつながっています。